LCIG(デュオドーパ)
LCIG(デュオドーパ)は、内視鏡を使用して胃ろうを作り、空腸までチューブを挿入し、そのチューブに体外式のポンプをつないで液体状のレボドパ・カルビドパ製剤を持続的に投与するデバイス補助療法の一つです。
進行期では、運動合併症の治療のために少量のレボドパ製剤を何回にも分けて内服するという方法を選択せざるを得ないのですが、内服回数が多いのは大変ですし、それでもどうしても血中濃度の「山」と「谷」ができてしまいます。
LCIGはポンプを用いて起きている間一定速度で薬を投与し続けるので、血中濃度の「山」と「谷」がなくなり、血中濃度を一定に保つことができます。
これにより、ウェアリングオフ症状を改善させ、ジスキネジアの発現をおさえることができます。
また、ポンプの重さは約500g程度(ポンプ+薬剤+カセット)で、ウェストポーチで腰に巻いたり、ショルダーバックなど肩にかけたりして携帯できます。
お風呂に入るときにはポンプを取り外すこともできます。
当院では、低侵襲消化器外科学講座と連携して、2016年10月からこの治療法を取り入れております。
主な合併症
- 胃ろうに伴う感染
- チューブに伴うトラブル 等
当院では、適応の判断を、神経内科医、精神科医、消化器外科医等、多職種の医師が連携して行っております。
デバイス補助療法共通の評価で適応と判断された場合、評価入院中に鼻からチューブを挿入して実際にデュオドーパを流して効果を確認した上で、胃瘻造設を行い、実際の導入に移ります。
本治療を検討してみたいという方は、かかりつけの主治医にご相談の上、メディカルコンシェルジュ「DAT初診外来」を受診してください。